人生の終わりを彩る葬儀。できることなら自分の希望どおりの式典をおこないたいものです。もちろん亡くなった後に自分がかかわることは不可能ですので、何か希望があるのであれば家族に相談して意思を伝えておいたり、エンディングノートを作成しておくなどの準備が必要になります。しかしいくら意思を残しておいたとしても、残された家族がその通りに葬儀を行ってくれる保証はありません。
葬儀は故人の希望だけでなく、親戚などのことも考慮しなければいけないものです。家族がそれらの人の意見を考慮して、当たり障りのない従来通りの葬儀を行ってしまう可能性は十分にあります。ですからどうしても自分の希望を叶えたいのであれば、ある程度強制力のある方法を選んでおくことが必要になるのです。そこで自分の思いどおりの葬儀を行いたいのであれば、生前から業者に相談し、契約を結んでおくという方法があります。
従来は業者の選定は亡くなった後におこなうものとされており、生前から業者と相談するような行為は縁起が悪いと避けられる風潮にありましたが、最近は違います。自分のことは自分で決めておきたいという人が増えており、生前相談を受け付ける業者の数もどんどん増えているのです。故人がすでに業者との間で式典のスタイルや内容を決めておけば、亡くなった後で他の人が口をはさむことはできません。残された遺族に余計な負担がかかることを避けるためにも、この方法は非常に有効です。